ユーザー支援

斉藤謠子「わたしのこだわり」 > 道具のおはなし > パッチワークボードと文鎮のおはなし p.3

パッチワークボードと文鎮のおはなし

(林) そうですね。ボードも大きいですから持ち歩きは大変です。
先生、なんとなく文鎮の方にどんどんお話が進んでしまったのですが(笑)、パッチワークボードはもっと色々な使い方があると思いますので、そちらの説明をお願いします。

セーム革が付いている方を自分の方に向ける

パッチワークボードと文鎮のお話(斉藤) そうだったわね。
パッチワークボードの使い方としては、最初に印付けの事をお話しましたが、使う時には、マークが逆向きになってしまうんだけれども、このセーム革が付いている方を自分の方に向けた方が良いですね。そうすると、作業を始めて、あ、一枚ピースが足りなかったわ、なんて言う時は、ほんのちょっとめくって印をつけられるんです。そして、パタンと戻して、また作業をするんです。この向きを逆にすると、バサッとめくらないといけないから、大きくスペースが必要になるでしょう。

(林) 実は私、その事を知ったのは比較的最近なんです(笑)

(斉藤) ごめんなさい。説明してなかったわね(笑)

(林) 確かに逆向きに使うと、場所が広く必要になりますし、めくって使っていたセーム革の上に、いろんな道具を置いてしまって、いざ戻そうと思うと、道具をよける所から始めなくてはいけないんです。逆向きに使う事を知った時には、目からうろこでした。

パッチワークボードと文鎮のお話(斉藤) そうでしょう。だから必ずこっち向きに使って下さいね。セーム革をお腹側に垂らして使います。これは使い方として、結構重要な事ですよ。

(林) そうですね。それから、反対側のこちら面はどのような使い方をするのでしょうか。

立てかけた状態で確認できるというのは大きなポイント

(斉藤) はい。こちら側はおきまりのアイロン台になっているんだけれども、ここに使用している生地に私なりのこだわりがあるんです。
この生地は、私が選んでメーカーの工場に送って作ってもらっているんですが、生地に特徴があって、切った生地がくっつくような素材の物を選んでいるんです。

(林) 少し起毛しているような物ですね。

パッチワークボードと文鎮のお話(斉藤) そうです。そこに切った物を並べて、配色はこれでいいかしらという確認に使うんです。
でも、いくら座って上から眺めていても良くわからない。そんな時には、こうやって立てかけてみるんです。そうすると途端にわかるんです。

パッチワークボードと文鎮のお話(林) 上から見ていた時よりも、雰囲気が良くつかめますね。

(斉藤) でしょう。だから、あ、ここはやめておこう。こっちの方がいいわという事が立てかけると分かってきます。
そういう時に、ピースがはがれてこないように、くっつく素材を使っているんです。ベッドカバーは別ですけれども、パッチワークってタペストリーとして壁に飾って楽しむことが多いから、立てかけた状態で確認できるというのは大きなポイントだと思います。

(林) この生地はウールの様にも見えるのですが、アイロンをしっかりあてても大丈夫でしょうか。

(斉藤) 確かにこの生地は一件ウールに見えますが、これはしっかりとした綿素材ですので、アイロンは安心してあてて下さい。

(林) 一台で何役もこなしてしまいますね。

(斉藤) 本当にそうよ。私はこの上で作業をするから、急なお客様が見えた時は、この上に一斉に物をあげて、別の所に移動するんです。

(林) 確かにここのスタッフも空いている場所を探して、この上に物をあげて移動する姿をよく目にします。

パッチワークボードと文鎮のお話(斉藤) だから大きくないといけないのよ。そしてね、ここの縁の所がピンクッション代わりになったりもするの。

(林) ちょっと針を休めるのには便利です。

(斉藤) このボードは私のですけれど、随分年季が入ってきたわね。

(林) そうですね。先生、このセーム革の部分は今回ご紹介した使い方以外に、実はもっと使い方があるんですよね。頻繁に使う場所だから、だんだんと年季が入ってきます。

パッチワークボードと文鎮のお話(斉藤) そう。でもその使い方はまた次の機会にご紹介しましょうね。

(林) そうですね。こうご期待!(笑)
では、今回はパッチワークボードと文鎮のお話を伺いました。この二つを上手に使って、皆さんに綺麗な作品を作っていただきたいと思います。先生、今日はありがとうございました。

インタビューの中でご紹介したアイテム

こちらのアイテムは全てキルトパーティwebshopでお取り扱いがございます。
画像から詳細ページへリンクしています。

パッチワークボードと文鎮のおはなし 3/3