(斉藤) そうね。うーん・・・。和バサミね。嫌いではないし、いけないというわけではないんだけど、にぎりの和バサミって、意外と先が尖っているでしょ?だから、ミシンの縫った目なんかを解いたりするのには、重宝するんだけど、あまり尖りすぎているっていうのも、結構ひっかかたりするの。
それと、後、こっちの糸きりバサミがいいのは、ちょっとしたアップリケ、例えばボルチモアキルトの花びら一枚の布を裁ちましょうって言う時に、刃の長い布きりバサミは必要ないですよね?ちっちゃな丸を切るって言ったら、こっちの糸切りバサミの方が便利。
だから、これは糸きりにも使えるし、細かい布を切ったり、切込みを入れる時にも使えるのよ。和バサミでちっちゃな丸を切ったり出来ないでしょ?だから、やっぱりこれくらいの糸きりバサミ(刃の長さ:約3.5cm)の方がいい。
(林) 今回のマンスリーキルトみたいな細かいお花のアップリケに向いていますね。
(斉藤) そう。ああいうのは、絶対もうこの糸きりバサミよね。
(林) 糸切りバサミとして、これ以外にもう一つ、最近新しい商品として、スプリング糸きりハサミというのが出ていますが、確か、最初は先生が海外のお土産でスタッフに買ってきて下さったんですよね?
(斉藤) そう、これは二年位前にアメリカで見つけてきたの。割とこれがメインで売られていた感じだったのね。そういう時は、いつも取り合えず何個か買ってきて、自分で試してみてすごく良かったら、次に行った時に仕入れてくるっていう事をしているんです。
それで、スタッフにお土産で渡して評価を聞いたら、すごく良いって言うことで、翌年、抱えて持って帰ってきました。
(林) そうだったんですね~。とっても軽い感じで切れるんですよね。
(斉藤) そう、軽いの。日本の握りの和バサミは、割とタッチが硬いんだけれども、これはスプリングですごくタッチが軽いし、握りやすいからこれもいいのよ。
(林) そうですね。実は、私は糸を切るという目的では、こっちのスプリングバサミしか使っていないくらい好きなんです。刃が反っているので、布に切込みを入れたりする事はできませんが、単純に糸を切るだけなら、スプリングバサミの方が使いやすいと思うんです。
(斉藤) そうね、ぱっと握って使いやすいかもしれないですね。このスプリングバサミは刃先が繊細だから、厚いものを切ったりするとドンドン刃先が痛むから、単純に糸を切るだけにした方がいいわね。
後、私が作るバッグは本体に対してマチがあって、マチの所に接着芯を入れてしっかりさせるために、ミシンキルトを入れるんです。ミシンキルトを入れる場合でも、一方方向にミシンをかけなくてはいけなから、その都度、糸を切らないといけないんですよ。そういうミシンの糸きりにも使いやすいんです。
フリーモーションでキルティングをなさる方も、刃先が反っているから、布地を傷めないでミシン糸を切っていくことが出来る。もちろん、ハンドキルトの方もスタンドにキルトを張ってキルティングを入れる時に、このハサミは軽いから、キルトの上に置いて作業をしても、キルトがしなる事もなく、キルトに傷をつける心配もないかもしれない。
(林) 布のギリギリのところまで、綺麗に切れる様な気がするんです。うっかり布に傷をつける心配が少ない気がします。
(斉藤) そうね、使いやすいですね。それに、ミシン刺しゅうとか!
(林) あ、はい!!そうですね~。私達、今、はまってますものね~。
(斉藤) 遊んじゃってますけどね。(笑)ミシン刺しゅうの時には、たくさん糸を換えるから、いろいろ糸が渡っているのを処理するのには、何よりもこれが使いやすい。ただ、一旦、品切れになるとなかなか仕入れられないのよね。
(林) そうなんですよ。いつもお客様をお待たせしちゃうんです。
(斉藤) 生徒さんも使った方は良くわかるみたい。お気に入りになっていますね。
(林) そうでしょうね。
(斉藤) わからないですものね。ハサミというのは、使ってみないとね。で、このハサミを入れるためのケースがこれ。
(林) んー、かわいい~。
(斉藤) これは、パッチワーク通信のトープの特集の時に作ったの。その時に、このハサミをいれるケースがないから、作りたいと思ってジャストフィットするように作ったの。
(林) ボタンの所が、とても可愛いですね。
(斉藤) 絵は和バサミなんだけど、実は入れるのはスプリングバサミ。私は講習会っていうとこのケースをこの裁縫箱に入れて、講習会に行きます。
はさみのおはなし 2/3