(斉藤)
まず、直す時には上側をつめていきます。下は外すのがとっても大変。上から直すほうが楽です。印をつける時には下の留め金具から測ります。この金具を含めてファスナーの長さと考えるので、ここから18cmに合わせて印をつけます。
(斉藤) そしてファスナーを開けて、一番上の留め金具以外を残して、くいきりの刃をファスナーの歯に噛ませて取ります。印が留め金具の真上のところにくるようにするので、印をつけた部分の歯もとって大丈夫です。そこまで一気に外していきます。
てこの原理で下のほうに力を入れる。
(斉藤) ほら、歯が取れました。
(林)
印から上の留め金具までの間の歯を取るという事ですね。
(斉藤)
そうです。次に、留め金具を外します。くいきりを持つ手の手首を返して金具を上下から挟んで抜きます。
(斉藤) 抜いたらば留め金具をくいきりを使って広げ、印の上にペンチで留めます。片方ができました。
(斉藤) ファスナーのサイズを直してくれるお店によっては、片方しか直してくれないところもあるんですよ。でも自分だったら両方できます。もう片方も同じようにやってみましょう。
はい、直りました。
(林) 先生、この上の留め金具は後で戻しますので、無くさないように注意をするのが必要ですね。
(斉藤) そうですね。ですから、テーブルの上で直接やっているとコロコロ転がるので、パッチワークボードや布の上で作業すると大きく飛んでいったりということが無いと思います。
(林) 歯を抜く時の注意点ですが、最初はなかなかうまく出来ずに、ファスナーの生地を噛んでしまって引っ張られる方が結構いらっしゃるんです。何かコツがありますか。
(斉藤)
結局、くいきりはこの歯のところでピンポイントで噛んでいるので、深く噛んでしまうと布の部分にあたって、布を切ってしまうんですね。布が裂けてしまいます。布から離れた歯の本当にちょっとのスペースなんですけど、そこを噛むようにしないと意味がないです。
布から離れた位置ですよね。刃が割りと鋭いから、てこの原理で握る部分の真ん中に力を入れてもダメなので、握る部分のギリギリ端の方に力を入れれば作業がしやすいです。
くいきりのおはなし 2/3